手首の腱鞘炎(ドケルバン病)
- 手首の親指側が腫れて痛みが出る
- 親指を広げる動作や持ち上げる動作で痛む
- 物をつかんで動かすと手首の親指側が痛む
- ペットボトルの蓋を開ける動作で痛む
- 手首を使っていると力が入りにくくなる
手首の腱鞘炎(ドケルバン病)とは?
ドケルバン病(De Quervain病)とは別名、狭窄性腱鞘炎と言われ、親指を動かす腱(短母指伸筋腱と長母指外転筋腱)が通る腱鞘(けんしょう)で炎症が起き、手首の親指側に痛みや腫れが出る病気です。
ドケルバン省(狭窄性腱鞘炎)になりやすい人
1. 女性(ホルモンバランスの変化)
ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)は、特に女性に多くみられる疾患です。これは女性ホルモンの変動が関係していると考えられており、発症のピークは2度あるとされています。
■ 妊娠・出産期(20~30代)
妊娠中や出産後の女性は、妊娠を維持するために「プロゲステロン」というホルモンが増加し、逆に「エストロゲン」が減少します。このホルモンバランスの変化により、腱を包む腱鞘が収縮しやすくなり、腱の滑りが悪くなることで炎症を起こしやすくなると考えられています。
特に出産後は赤ちゃんの抱っこなどで親指や手首に負担がかかりやすいため、発症リスクが高まります。
■ 更年期(50~60代)
更年期に入ると、女性ホルモンの一種である「エストロゲン」が急激に減少します。エストロゲンは、女性らしい体を作るだけでなく、髪や肌の潤いを保ち、腱や関節を柔らかく保つ作用もあります。そのため、エストロゲンが減ることで腱や腱鞘が硬くなり、炎症が起こりやすくなるのです。
2. 手首や親指をよく使う人
以下のように手首や親指を繰り返し酷使する人は、腱と腱鞘に大きな負担がかかるため、ドケルバン病を発症しやすくなります。
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スマホを片手で長時間操作する人(「スマホ腱鞘炎」とも呼ばれる)
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パソコン作業が多い人(キーボード入力やマウス操作)
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ゲームで親指を多用する人(コントローラー操作など)
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料理人、美容師など、手首を酷使する職業の人
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ピアノやギターなど楽器演奏で指を多く使う人
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テニスやゴルフなど、手を強く使うスポーツ選手
これらの動作は日常的に腱と腱鞘に摩擦を繰り返し与えるため、炎症が起こりやすく、ドケルバン病の原因となることがあります。
近年では、スマートフォンの使いすぎによる「スマホ腱鞘炎」が急増しており、若い世代でも発症が目立つようになっています。
ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)のセルフチェック方法
フィンケルスタインテストとは?
フィンケルスタインテストは、ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)の診断に用いられる徒手検査です。親指を動かす腱(短母指伸筋腱・長母指外転筋腱)が通る腱鞘に炎症がある場合、このテストで痛みが誘発されます。
■ テストの目的
🔹 ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)の有無を確認するため
🔹 親指側の手首の痛みの原因が腱鞘炎かどうかを判断するため
■ テストの手順
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患者さんに親指を内側に曲げさせる
親指を4本の指で握りこむようにして、手を軽くグーの形にします。 -
手首を小指側に倒す(尺屈する)
握ったまま、手首全体を小指側に曲げていきます。 -
陽性所見の確認
この動作で親指側の手首(橈骨茎状突起周辺)に鋭い痛みが走る場合、テスト陽性となり、ドケルバン病の可能性が高いと判断されます。
ハンズ鍼灸接骨院江南院での施術方法
江南市のハンズ鍼灸接骨院江南院では、ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)の痛みを改善するために複合的なアプローチで施術を行っています。
✅ ハイボルテージ療法
高電圧の電気刺激で炎症や痛みを抑え、腱や腱鞘の回復を促進します。
✅ 超音波療法
深部の組織まで温めることで血流を改善し、炎症の早期回復をサポートします。
✅ 手技療法(手首周囲の筋緊張調整)
前腕や手首周りの硬くなった筋肉を緩め、負担を軽減させます。
✅ テーピングやサポーター指導
患部を安定させ、日常生活での負担を減らすサポートを行います。
症状に合わせて、痛みを抑えるだけでなく再発予防までを目的とした施術プランを提案いたします。